包日記

包kurumiフラワーデザイナー五十嵐のブログ

意外にクセ者?チューリップのお話

チューリップが全盛を迎えています。
色とりどり、咲き方も様々。
子供が絵に描くような単色でスタンダードなものもあれば、写真のような欲張りなものもあります。
「クリスピオンスィート」という品種。
かき氷のいちごミルクを思わせる白とピンクの複色で、更に花びらの先端がギザギザのフリンジタイプ、更に更に花びらを複数枚持つ八重咲き。
普通はフリンジか八重のどちらかなので、フリンジで八重というのは珍しいです。


欲張りだけど、甘く控えめな色合いなので嫌味がなくてカワイイ(*^^*)


八重咲きなので咲いたところの写真を撮りたいのだけど、作業部屋は寒いのでなかなか咲いてくれません・・・
チューリップは気温が上昇するにつれて咲く植物です。
他の花ももちろんそうなのだけど、チューリップは特に温度に敏感。


チューリップあるある事件簿。
チューリップの入った花束を買った後に電車に乗ったら、車内が温かくてパクパク開き始め、降りる頃には全開。
開ききったチューリップに隠れて他の花は見えやしない。・・・・か、かわいくない(@_@)。
コレ、花の仕事に就く前の私の経験談(笑)
今思えば、咲く事を説明してもらい、それを前提にしたデザインか、もしくは咲く力を極力抑える束ね方をしてもらえたらこんな事にはならなかったんですよね。
経験したからこそ、今、活かせている事の一つ。
プレゼントした友人には申し訳ないけど、あの時の花屋さんよ、ありがとう。
他の方に私と同じ思いはさせないように研究するきっかけになりました。


それともう一つ。
チューリップは切り花になってからも茎が伸びる性質を持っています。
他の花と合わせたものを飾っているとチューリップだけがすくすくと伸びるので、数日後に形が崩れている事が多々あります。


人気のチューリップですが、温度と時間で変化するので意外にクセもの。
長く楽しむ時の解決策としては、チューリップ以外にたくさんの種類の花を混ぜない。
究極を言えばチューリップ一種盛りもアリです。
チューリップだけでも十分カワイイ。
開いてきても一種であれば他の花とのバランスを考えなくても良いしチューリップの魅力を存分に満喫できます。
伸びたとしても全体を切り戻せばOKですしね。


さて八重咲きの豪華さは咲いてこそ発揮するもの。
待つこと4日間。ようやく開いてきました(^^;)
一枚目の写真とは別人のように変貌をとげています。
コレコレ!
クセ者ではあるけれど、コレがチューリップの魅力なんですよね。




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