包日記

包kurumiフラワーデザイナー五十嵐のブログ

移りゆく季節


昨日、桜の開花宣言がされた横浜ですが、切り花界では春のお花が終わりに近付いてきています。
春真っ只中のニュースがでたばかりなのに、変な話ですが、そろそろ「春らしい感じで」というご注文対応が難しくなってきてしまう・・・という感じ。
まだ市場には並んでいますので、出来なくなってしまう・・・というところまではないのですが、品質を考えると今後はやはりできるだけ避けた方が良い時期かもしれません。


卒業関連のご注文が多かったのと、そろそろ包kurumiでは使い納めか?・・・と、予感がしている為、今のうちに使っておこう!ということで、先週はたくさん春の花を使いました。
で、本日余り花を束ねましてここに鎮座しております。
せっかくなんで、ブログに載せちゃおう。という訳です。


お恥ずかしい話ですが、実は、私が余り花をわざわざ束ねる事は珍しい。
せいぜい長さだけ調整して無造作に花瓶に入れておくか、実家の仏壇に供えるくらいなんです・・・(^^;)
今回は多いですね。
余らせ過ぎた花達に罪滅ぼしの意味もあるのですが。


今日は一種をピックアップしてご紹介するのではなく、春の総集編的にここに写っている花についていくつか書いてみようと思います。
花の色と文字の色を合わせてみたので参考までに・・・


チューリップは開く速度が速くなりましたね。
恐らく私の部屋は一般のお宅よりも寒いと思われますが、それでもだいぶ膨らんでます。
3月前半までは、ほんの数日でここまで来るという事はなかったのですけど。
チューリップは切り花でも丈が伸びるため、この先、飛び出してくる可能性があります。
なので、伸びてもおかしな形にならないようになるべく低めの位置に。
こちらは、八重咲きタイプのチューリップなので余計に膨らんで見えるかも。


パンジーも入っています。
切り花のパンジーなので、丈が20cmちょいあります。
大人っぽいビターなパープルですが、花びらのふちがフリフリしているという甘辛感がたまりません。
これだけ長いとブーケにも対応できるから嬉しい。


ギリア
もう10年ぶりくらいに使いました(笑)
避けていた訳ではなく、なぜか、まったく目に留まらなかった。
草花っぽいナチュラルな雰囲気を出したい時は大活躍する花なんですけど、日保ちを求める方や散る花を好まないお客様には使えない花の一つ。
久々に使ったら、やっぱりカワイイ。


ラグラスドライフラワーでも年中見かけるから春の花という感覚は薄いのですが、フレッシュものが出ていると、あぁそうか。春の花だった。と思い出します。
青々としたフレッシュものが欲しい方は、お早目に(^^)


私が大好きなラナンキュラスも春の花。
最近はホントに色んな品種が出てきて、もう楽しいのなんの。
花びらが多いので咲くと本当に華やかなのだけど、難は、それがゆえに頭が重く咲ききる前に茎がメリっと折れてしまう場合があるって事。
なので丈を長く使うには工夫が必要です。
でもこのようなブーケタイプの花束であれば、花がギュッと入っているので互いに花を支え合う効果もあります。
だから折れる心配はありません。
チューリップやスイートピーほど気温による品質低下が顕著ではないので、ラナンキュラスはもう少し使えるかも。


巷で咲く花の一歩先の花が並ぶ花市場の季節は、初夏へと移りつつあります。


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