包日記

包kurumiフラワーデザイナー五十嵐のブログ

秋を運ぶ実


色付き始めた葉と同じように、実も秋を運んできます。
この朱色に輝く実は鈴バラ。


そう。バラの実です。
バラですので枝にはトゲもあって、そうだ。バラだった。と思い出します。


バラは通常「茎」と言いますが鈴バラの茎は固く「枝物」として扱われています。
当然トゲも固く、通常のバラのトゲとは強度が違う。
もはや凶器とも言える鈴バラのトゲは出荷の段階で取ってくれている場合もあるようですが、それでも残っているものです。
「荊(いばら)の道」の荊というのは鈴バラのようなトゲを指すのかもしれません(^^;)


バラの花に色々な種類があるように、実もそれぞれです。
以前、植物園を訪れた時はたくさんのバラの実を見る事が出来ました。(実りの季節の植物園 - 包日記


鈴バラはロサセティゲラというバラの実だそうです。
楚々とした一重咲きの花。
でも切り花で「鈴バラ」と言えば、まずこの真っ赤な実を指します。
それほど、実が美しいバラなんですね。



もちろん秋の野草とも相性は良いのですが、どっしりした和風の壷に鈴バラだけををワサッと豪快に入れるのもまたオツです。
ただしこの場合、少々暴れた枝物ゆえ飾る場所は広いスペースが理想です。
服に引っかけたりすれば、服が破ける、壷がひっくり返る・・・などの惨事を招きかねません。
活け方を工夫したり長さを調整するなど、扱いさえ気を付ければ秋を十二分に満喫できる素敵な枝物です♪


包kurumiのホームページ
http://www.kurumi.jpn.com/