包日記

包kurumiフラワーデザイナー五十嵐のブログ

葉っぱはスゴイんです!


葉っぱ・・・というと、地味だし、文字通り華(花)が無い。
そこら辺に生えていたりするものも多数あるし、なかなか価値を見つけてもらえない。


でも、バカにしてはいけない!
声を大にして言いますが「葉っぱはスゴイんです!」
何がスゴイのかと言いますと、合わせる花への影響力です。


葉っぱと言うとチープに聞こえてしまいますので、以下、葉っぱに敬意を表して「葉物(はもの)」と呼ぶ事にしましょう(^^;)


フラワーアレンジメントをする上で、どんなにステキな花があろうとも、その花を生かすも台無しにするも葉物の選び方や使い方次第です。
オシャレな花束やフラワーアレンジメントを作ってくれるお花屋さんのほとんどは、葉物の使い方がステキです。
店内を見渡してみて、葉物の品揃えが豊富なお店を選ぶと、失敗は少ないかもしれません。
それくらい葉物の存在は大きのいです。


本当は一枚目の写真「シラス」について書こうと思っていたのですが、テーマを変えて書いてみたくなりました。
それは・・・葉物の検証です(笑)
「葉っぱがスゴイ」事を知っていただくには比較対象があった方がわかりやすいですもんね。


お好みもあると思いますが、包kurumi的に「無いわ〜」という葉物があります。
この検証の為に、「無いわ〜」の類は花屋さんから1本だけ買ってきました(笑)
市場で買うと束売りなので、このブログの写真にすら載せないコも出てきてしまいかわいそうですから、お花屋さんで1本だけね・・・


合わせたバラは全部同じです。
葉物を変えただけ。
だいぶ印象が違うのが分かってもらえると思います。




上左「青ドラセナ」
緑だけど「青」と呼ばれています。信号と同じですね。
後述の赤ドラセナのようにトーンを暗くしたくない、爽やかな印象を与えたい時に使います。
決して「無いわ〜」ではありません。
というかアリです。赤か青かはお好みですね。
葉も大きく丈も比較的長めなので、大きめの花束やアレンジにも使えます。


上段中「赤ドラセナ」
色のトーンが暗い為、落ち着いた雰囲気を出したい時に本領を発揮します。
ピンクとの相性もバッチリですね。
やや落ち着いた雰囲気を持ったこのピンクのバラには圧倒的に「赤」の方が似合うと包kurumiは感じています。
色違いなので、使い方は「青」と同じ。


上右「入才ラン・フォーミアムレッド」
どことなく和の雰囲気があります。
凛とした姿はカッコイイです。
赤ドラセナとトーンは似ていますが、すっとした静かな雰囲気を出したい時にオススメです。
載せる予定はありませんでしたが、手元にあったのでせっかくなので使ってみました(^^;)


下左「レザーファン」
何と言うか・・・懐かしい。昭和の香りがする組み合わせです。
昔は今ほど葉物の種類が豊富ではなかったので、昔からあるレザーファンは大活躍していた事でしょう。
今回、花屋さんで買ってきた葉物の一つです。
久々に触りました。昔試験を受けた時の指定花材だったのでその時以来かも(^^;)
やはりバラの良さがちっとも表現できません。
期待通りです。ありがとう!
ただ、日保ちは抜群です。


下中「ゴッドセフィアナ」
こちらも花屋さんから買ってきた1本。
やはり、昔からある葉物です。
レザーファンに比べたら「あら〜華やかねぇ」と言った印象でしょうか。
でも、とても落ち着いたピンクのバラに似合う葉とは言えないかも・・・
例え黄色系の花と合わせても、どうしてもステキに見えないのは私だけでしょうか・・・
「無いわ〜」を見事に演出してくれました。ありがとう!


下右ダスティーミラー(白妙菊)「シラス」
もう、ステキすぎます。
普通のダスティーミラーはギザギザとした切れ込みが入っていますが、シラスは切れ込みがほとんどなく、優しい表情が特徴です。
上品で美しい銀色を帯び、ふっくらとした質感は、おしゃれな大人にぴったりな雰囲気を醸し出しています。
ピンクとの相性もバッチリですね。
赤ドラセナが「カッコイイ系」とするなら、シラスは「大人カワイイ」と言ったところでしょうか。もう、ステキすぎます。



どの葉物もそれぞれの良さがあるんです。
レザーファンやゴッドセフィアナは久々に触ったけれど、悪い訳ではないと思うんです。
例えばレザーファンは、シダの仲間ですので、アジアな雰囲気とか、じっとり湿った雰囲気を出すとか・・・に使えば素敵かもしれません。
ただ、今は色々な葉物が買えるようになって選択肢がドーンと増えました。
アジアな雰囲気はレザーファンでなくても出せてしまうんです。
なので、私は使わなくなってしまっただけのこと。
ひょっとして「ここはレザーファンじゃないと思ったような雰囲気が出せない!」というシーンに遭遇したら使うかもしれませんし。


いかがでしたか?
葉っぱがスゴイ事をわかっていただけたら幸いです。
他にもまだまだたくさんの葉物があります。
素敵な葉物に出会えた時、またいつものようにひとつづつ紹介していきますね♪


花と葉物の組み合わせで自分の好みを見つける事ができたら、花を飾る事がもっと楽しくなると思います。
Let's Enjoy!


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