包日記

包kurumiフラワーデザイナー五十嵐のブログ

ヤトロファ「ポダグリカ」


たまーに見かける植物。
こんな植物がある。と認識はしていましたが実際に使ったのは初めてでした。
その名はヤトロファ「ポダグリカ」。


珊瑚みたい。
誰もがそう思う「ポダグリカ」は別名があって「珊瑚油桐」サンゴアブラギリ


「アブラギリ」って何?・・・と調べてみると
種から油が取れる種類があって、葉は桐に似ている。
・・・だそうです。


つまり「サンゴみたいなアブラギリ」って事なんですね。








本当はかわいい花を咲かせるようで、ところどころにあるマッチ棒の先端のような部分がつぼみなのかしら?


でも、この燃えるような赤い茎の方が面白い。
・・・と思われているのだと推測しますが、私は花を見た事がなく、この赤い茎に緑の種?がくっついているものしか見た事がありません(^^;)


いずれにしても切り花では、茎がメインの植物。(切り花は写真の部分だけが売られていますが、これはあくまでも花の部分で本体は徳利のような愛らしい形をしていて鉢植えでも出回っているようですよ)







ちょっと暗い写真ですが・・・
ご注文いただいたお祝用のアレンジメントに使用してみました。
ど真ん中に(笑)


このまぶしい赤でこの形状。
私には使う機会が無いのでは?と思っていましたが、使ってみたら意外に面白いかも。
お祝いっぽい色でもありますし。


テーマは「大人トロピカル風」(笑)
完全に日本語がおかしいですね。
お客様とどんなアレンジにするかとご相談している時、言葉で伝えようとしたらこんな表現に落ち着きました(^^;)


「風」というのは柳やバラを使ったりしてますし厳密なトロピカルではないので。
色や雰囲気を楽しんでいただければなぁ。と思います。



包kurumiのホームページ

http://www.kurumi.jpn.com/


包kurumiのFacebookページ

http://www.facebook.com/kurumi.flower


桜は日本人である我々にとって、特に愛でる花ですよね。
桜は咲き、散る姿までもが美しい。
ひらひらと右へ左へと向きを変えながら時間をかけて地上に到達する。
生け込みにバンバン使っていて、みなさんお掃除が大変でしょうが、それでも本当に喜んでくださっています。


包kurumiは横浜を拠点に活動しています。
なので桜は横浜から近い東京の開花が宣言される少し前から使うようにしています。
待ちに待った春は桜の花を見た時に感じるもの。
その感動を街やテレビで見るよりもちょっぴり先取って味わってもらいたいので。


春は日々目まぐるしく気温が変わるので開花のタイミングを予想するのは難しいのですが、天気予報や公園の桜を見ながら今年はこの週で!と使用する日を決めます。
実は桜は、花市場には年末からチラホラと出始めています。
横目で見ながら、使いたい気持ちをグッとこらえているんですよ。
ところが今年はどこよりも先に東京の開花が宣言されてしまいましたね(^^;)
思いの外、早っ!
何とかギリギリ宣言前に間に合って良かったです。


さて、そんなこんなで翻弄されながらも楽しませてくれている桜達をご紹介。


切り花の桜では大定番の「啓翁桜」

 

一つ一つの花は小さいけれど、花数は多く賑やかに咲きます。
ほんのり桜色。


そしてこちらは「陽光」

 

啓翁に比べると花が大きいです。
具体的には、啓翁の花径が約2cmに対して陽光は約4cm。
パカッと開くので略した桜の絵のような形で愛らしいです。(変な例えですみません(^^;)
色も濃い目なので見応えがあります。
冒頭の生け込み写真も「陽光」です。



で、これは初めて使った「雅」(ミヤビ)

 

仲卸さんに品種お任せ注文したおかげでGETできました。嬉しい♪
だって色んな桜があるのに、同じ桜ばかり使っていたらもったいない!でも今どんな桜が入手できるのかわからない・・・
そういう時は、仲卸さんにお任せした方がちょっと変わったものを入れてもらえる事もあるのです。
調べてみたら「雅」は比較的新しい品種なんですね。
現在の皇太子様のご成婚時に記念して雅子様の「雅」から命名されたようです。
色は陽光と同じか、それ以上か?の濃い色。
花径は啓翁と同じくらいで約2cm。
花数は啓翁と陽光の中間くらいでしょうか?


桜はまだまだたくさんあります。
切り花になって出荷される品種はそう多くはないですが、「雅」のように定番以外にポロッと出てくる品種もあります。
また種類を変えて、皆様に楽しんでいただこうと思っています。


包kurumiのホームページ

http://www.kurumi.jpn.com/


包kurumiのFacebookページ

http://www.facebook.com/kurumi.flower

ラナンキュラスに浮かれていました・・・


更新に時間があいてしまいましたが、その間はラナンキュラスに浮かれていました。
ラナンキュラスがピークを迎えているのです。


ギュッとしたものもカワイイし、ふんわりと優しく開くものも美しい。
ラナンキュラスは春の花の中でも注目したい花の一つです。



こんなにラナンキュラスがステキだと感じるようになったのは、近年、種類がどーんと増えたからだと思います。




一枚目のアレンジにも使っている大輪咲き。(もっと大きい輪もあります。比較対象にお見苦しい手も入れて撮りました(^^;)こちらは花径約12cm)


楽しい配色だったり・・・


ステキ複色だったり・・・(ミグノン)



その他にも個性色々。



マルヴァ


シレン


セロン


シャルロット(これも大きい!花径約13cm)


いくつか個性的なものをチョイスしましたが、まだまだあります。
とにかく色も咲き方も大きさも存分に選べる。
なんてシアワセなんだろう。
でもこうして贅沢に選べるのも今のうち。
ピークの今を逃すと種類は減りますから。
今しかないのだから浮かれたって良いよね?と思う包kurumiなのでした(^^;)


私が浮かれていられるのは、こういった素晴らしいラナンキュラスの作り手の皆様や、それを取り扱う仲卸さん、使わせていただけるご理解のあるお取り引先様、お客様・・・すべての関わってくださっている皆様のおかげだなぁ。
としみじみ思います。
感謝!


包kurumiのホームページ

http://www.kurumi.jpn.com/


包kurumiのFacebookページ

http://www.facebook.com/kurumi.flower

アネモネ「フキツメザキ?」


前回に引き続きアネモネ
今回は「フキツメザキ」。
実はこんなアネモネがあるって知りませんでした。
市場では当然ツボミで売られていますし、この赤はアネモネの代表的な普通の赤。
一見、何の変哲のない普通のアネモネに見えます。
でも「フキツメザキ」とわざわざ書いてあるってことは、普通ではないアネモネってこと?
カタカナで書いてあるし「何だこりゃ?」となったわけです。


思わず「これはいったい何者ですか?」と尋ねたところ、「ホントかわいいんですよ!言葉では説明しにくい・・・花びらの中も開くんです!希少なんです!」と熱く語ってくれました。
見てみないとわからなそうだし、これだけ説明してもらったし、とりあえず買ってみることにしました。(お忙しいところご説明ありがとうございました!)
何者かよくわからないので、今回は観察の為という事で。


で、購入当日。
花びらの中に秘密が隠されているようなので、アップで撮ってみました。
うーん・・・まだよくわからん。


そして翌日。
一輪だけ開いてきましたよ。



あぁ、こういう事だったんですね。
うっすら説明で想像つきましたが、納得しました。
アネモネに見えない。
おもしろーい!


で、調べてみました。
「フキツメザキ」とは「吹き詰め咲き」と書くようで、花びらの中の細かな雄しべが花びら化したもの。
新しい品種かと思いきや、原種に近いそうです。


そしてさらに数日。
弱々しく見えましたが、意外にも丈夫。
日保ちは3〜4日くらいかな?と推定していましたが、花姿は少々乱れてきたとはいえ10日経った今でも散らずにシャキーンとしています。
置いてある部屋は暖房を使わないので、常に気温が10度以下という事もあると思いますが。
でもこれなら生け込みでも使えるかも。
希少とのことですので、また出会う事が出来たなら・・・ですが(^^;)


包kurumiのホームページ

http://www.kurumi.jpn.com/


包kurumiのFacebookページ

http://www.facebook.com/kurumi.flower

アネモネ「ポルト・パール」

年が明けた頃からチラホラとアネモネを見かけていました。
あー使いたいなぁ。って思いながらも、春の花はわんさかあって順番待ち状態で使用するチャンスを待っていたのと、温度で日保ちが左右されるデリケートな素材なので、使う場面も考えなくてはなりませんでした。(暖かいとあっという間に開き散ってしまうんです)
更にアネモネはなぜか各色がミックスに束なって売られている事が多く、それも気に入らず・・・
前回、春の花はごちゃまぜでもステキ。と書いておきながら舌の根の乾かぬ内に矛盾する事を言っておりますが(笑)
アネモネは主張が強いので各色を混ぜると気持ちが悪いと感じてしまうのです。


さて、そんな問題点をクリアし私の手元にやってきたアネモネちゃんは、写真の「ポルト・パール」という品種でした。
サカタのタネさんが開発したアネモネらしいです。


ポルト」は花の直径が普通のアネモネより小さめ。丈も短め。
なんて愛らしいんでしょう。
「パール」というのはこの紫&白の色の事を指すようです。
この小ささでこの色だったらごちゃまぜの中に入れても可愛いかもしれない。
写真の「ポルト」は切り花で仕入れましたが、球根や苗でも売られていて、この「パール」以外の色もあるようですよ。(切り花で他色があるかは未確認です)


で、いつも思うのですが、紫色の花って写真に撮ると「おいおい全然違う色だよ(T_T)」となる事が多いです。
今回も多分に漏れず苦戦しました。
うまく表現できたかは微妙ですが(^^;)
一応補足しておきますと、紫部分はラベンダー色に近いやんわりとした紫です。
コトバで説明するのってダサイなぁ。



中央の紫から白へのグラデーション具合を撮ってみました。
ツートンではなく繊細ににじむように変化していっています。
キレイだなぁ(・´з`・)


包kurumiのホームページ

http://www.kurumi.jpn.com/


包kurumiのFacebookページ

http://www.facebook.com/kurumi.flower

春の花束

寒い日々が続いているけれど、ほら。春はそこまで来ているんですよ。
こちらは、もうそこにひたすら徹底して作った花束。
花束と言っても丈が短いブーケ風花束です。


使った花は春のお花ばかり。
パンジーラナンキュラス、ヒヤシンス、コデマリ
色とりどりでごちゃまぜです。
だけど不思議ですよね。
春のお花ってそれが許される。
むしろカラフルさが、春らしさをより盛り上げてくれている気がします。


たぶんそれはパンジーのおかげかも。
パンジー自体が不思議な色の組み合わせなもんだから(良い意味で)、パンジーに存在する色であればまとまっちゃうのです。


パンジーが花束に?
そう思われた方もいらっしゃるでしょう。
花壇に咲いているパンジーは丈が数センチしかないですもんね。
ところが今は切り花のパンジーがあるんです。
丈も20数センチくらいあります。(正確には測っていないのですが(^^;)
可愛いパンジーがデザインに使えるのは嬉しい限りです。




続いてこちらも春の要素を取り入れたブーケ風花束。
黄色がメインであること、20代の女性向けであること。
・・・などから年間通してあるガーベラも使用していますが、全体的には春のイメージになるように仕上げてあります。
ラナンキュラス、チューリップ、菜の花、麦、コデマリなど。


ラナンキュラスは2種使っていますがお分りになるでしょうか?
スタンダードなもの1種の他、数年前から出始めた「ラックスシリーズ」というラナンキュラスが入っています。
花びらの枚数が少なくて光沢があるラナンキュラスなんです。
このピカピカは眩しい20代の女性にぴったりですね(*^^*)




春はもうそこまで来ていますよ♪





包kurumiのホームページ

http://www.kurumi.jpn.com/


包kurumiのFacebookページ

http://www.facebook.com/kurumi.flower

複色紫スイートピー

複色のスイートピーがあるのをご存知でしょうか?
単色ではなく複色。
ひとつの花に、2色以上の色を持っているんですね。


こちらは「紫式部」という品種。
お美しいです。


最近、濃い紫を使いたい衝動に駆られる事が多く、更に旬の花ということもあってこの手の色のスイートピーを買いまくっていて気付いたのですが、似ているけれど品種が違うものが存在していました(^^;)



で、こちらは「華姫」という品種だそうで。
こちらも紫の濃淡の複色。
お美しいです。(2回目・笑)


似ていますが、あえて差を言えば「紫式部」に比べて淡い方の紫がライトなので、コントラスト強めといった感じでしょうか?
似ているので同時に見ないとわからないわー
という方(私も含む・笑)の為にこの写真をどうぞー


一緒のフラワーベースに入れてみました。
左が「華姫」右が「紫式部」。
こうしてみると紫式部の方が濃厚な紫ですね。
どちらもお美しいしドラマチック。
素敵です。


ちなみに紫式部は「式部シリーズ」というものがあり、複色系スイートピーの一つらしいですよ。
ご紹介できるチャンスがあればいずれまた(*^^*)



オマケ写真
昨年のクリスマスの頃から紫スイートピーがマイブームでして(^^;)
ここでも使っていました。
こちらは単色紫で「ミヤビ」でした。
スイートピーをメインに撮っていないのでわかりにくいかなぁ。
主に下の方に写っています。


包kurumiのホームページ

http://www.kurumi.jpn.com/


包kurumiのFacebookページ

http://www.facebook.com/kurumi.flower