包日記

包kurumiフラワーデザイナー五十嵐のブログ

キキョウ(桔梗)


一度だけキキョウが咲く瞬間を見た事があります。
もちろん切り花ですが・・・
その瞬間、茎や葉がかすかに揺れたんです。
じっと見ていたからではなく、茎や葉が揺れたから咲いたことに気付いた。といった感じ。
そこからはみるみるうちに開きました。
録画された映像を早送りしているみたいに。
多分2〜3分の出来事だったと思います。


あの時の感動をもう一度!
と、今にも咲きそうなものを一つの花瓶に入れ、近くに置いて見張っていました。
見られている。とキキョウも警戒しているのでしょうか。
なかなか開きません。








で、朝起きると全部咲いてました(笑)
ま、こんなものでしょう。
めったに見れないから、感動するもの。
意識した事はなかったのですが、キキョウは朝咲くものみたいですね。


ちなみに、キキョウのつぼみを指でつまんでみると、本当に風船のように空気がピッチピチに入っています。
キキョウは合弁花と言って、隣りの花びらどうしがくっついて一枚になっています。(花占いができない種類ですね(笑))
だから気密性が高くパンパンに膨らむのだと思います。
空気・・・と書きましたが実際にはどんな気体が入っているのかはわかりません(^^;)


ところで、なぜ秋の七草のキキョウの話を梅雨の今書いているのかと申しますと・・・


キキョウ(桔梗、Platycodon grandiflorus)はキキョウ科の多年性草本植物。山野の日当たりの良い所に育つ。日本全土、朝鮮半島、中国、東シベリアに分布する。万葉集のなかで秋の七草と歌われている「朝貌の花」は本種であると言われている。絶滅危惧種である。(Wikipediaより引用)


絶滅危惧種がこんなに出回っているはずがありませんね。
つまり、秋の七草と呼ばれているキキョウは野生のキキョウ。(8〜9月に開花)
切り花で出回っているものはもちろん、庭先などで我々が多く目にするキキョウは園芸品種だという事。(6〜9月に開花)
トリビアですね〜
今回のキキョウは淡いピンクです。
本来は紫の花ですので、ピンクは生粋の(?)園芸品種。
もちろん切花市場では、紫の園芸品種が最も多く出回っています。
紫が一番キキョウらしいですもんね。
今回は、たまたまピンクのキキョウの状態が紫より良かった。と言う理由で選んだまでです(^^;)



ついでにもう一つキキョウトリビア
上記に引用したWikipedia朝鮮半島に分布とありますが、キキョウを朝鮮語では「トラジ」と言います。
あの焼肉屋さんの名前の由来にもなっているんですね。


それにしても、和の器が似合う花です。


包kurumiのホームページ
http://www.kurumi.jpn.com/