包日記

包kurumiフラワーデザイナー五十嵐のブログ

そしてまたマム(菊)三種。

連続で菊のお話になってしまいました。
前回の「アナスタシア」と「シャムロック」と一緒にアップしようと思っていたのですが、マニアックなネタだけでボリューム満点になってしまったので分ける事にしたという・・・(^^;)


こちらはポンポン咲きの中ではφ約8cmくらいと大きめの「ルビーノ」

中央の濃いグリーンから外側になるほど薄いグラデーションになっています。
柔らかな色と合わせたら、とろけてしまう〜(*´з`)
優しい雰囲気に仕上げたい時にオススメです。
ただし、先述どおり花が結構大きく、占める面積が広いので他の花とのバランスが決め手ですね。


オレンジ色の「パラドフ」」も愛らしいです。

こちらも、グラデーションになっていて花の大きさも「ルビーノ」とほぼ同じサイズ。
このポンポン咲きという形状と色の濃さが、洋風な雰囲気を醸し出しています。
でも、暖色なので紅葉(こうよう)や実物(みもの)と合わせたら「ニッポンの秋」に仕上げたい時もいける和洋折衷なマム♪


こちらの「バルカ」もまたステキですね〜

前に書いたダリア「黒蝶」の色に少し似ています。(2013-10-20 - 包日記)
黒蝶ほど黒味は強くありませんが、赤ワインのような深い色が秋らしくてステキ♡
ダリアに比べたら花が小さく迫力はありませんが、アレンジする者としてはこの大きさはこの大きさで必要。
でも並行して大輪タイプも出てくれたら嬉しいですけど。
スタンダードタイプですが(一本に一つの花をつけるタイプ)、スプレータイプもあるようですよ。(一本に複数の花をつけるタイプ)
しかし、やはりこの手の色はうまく写真に写ってくれませんね・・・(*_*)


市場では購入を決めた花を手に持ったまま他の花を物色しながら、しばらくウロウロすることがあります。
すると・・・
他のお花屋さんから「それどこにあったの?」と声をかけられたので売っていた場所に案内すると、続々と他の花屋さんがその箱の周りに集まり手に取っていました(笑)


まぁ、こんなにステキなマムです。
見てしまったら誰だって欲しくなりますよね。
「マネしてごめんね〜」などと言われましたが、とんでもない!
仏様の花だ!と世の中から誤解されている「菊」がたくさんのお店で売られ、一人でも多くの方にこのかわいらしいマムを見てもらいたいものです。
こんなカワイイ菊を作ってくれている生産者さんに感謝ですね♪


【2013.12.22追記】
このマムのその後ですが・・・
数本残して部屋に飾ってみました。


ルビーノは数週間すると外周の花びらから茶色く枯れてきました。
白と茶のツートンカラーでちょっとマヌケな姿に(^^;)
他の白のマムにはあまり見られない姿でした。
でも3週間くらいはきれいでしたので十分楽しませてもらえました。


パラドフは驚異的な花保ち。
葉はさすがに枯れてしまいましたが、花は一か月以上経った今でも飾ってあります。
この記事の3種の中で圧倒的な花保ちですね。
中央が薄い黄色で外側に行くにつれて濃いオレンジへ・・・と当初とグラデーションが逆転するという状況に。
新たに出てきた花びらは根から切り離された後に育ったものだから発色が悪い為だと思われます。(十分キレイです)
よーく見ると花びら外側は枯れてきているのですが、激しい変色がないのでパッと見気にならない(^^;)
花びらは360度展開してピンポン状になります。


バルカはどっ開きタイプで、1週間近く経過すると芯が見えてきて別物のマムのような姿に。
これほど変化するマムも珍しいと思います。
変化を楽しみたい方にはオススメですが、デザインして使ったのにこんなはずじゃなかった・・・となる使い方は避けた方が良いと思います。


以上珍しく観察日記でした(笑)

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