包日記

包kurumiフラワーデザイナー五十嵐のブログ

クリスマスローズの謎

・クリスマスでもない春に花を咲かせる。

・薔薇でもないのに「ローズ」という名前。

・花だと思われている部分は実は花ではない。

・うつむいていて咲く、色が地味な花。

・おまけに切り花は、水上がりが悪くて頻繁にグッタリする。




色んな意味でナゾが多いクリスマスローズ
ちょびっと謎解きを。



下を向いて咲くにも理由があって。
雨や風から花粉を守る為なんだとか。


花だと思われている部分は実はがく片。
雄しべとがく片の間にあるものが花。(上の写真で黄色と緑色の部分)
生きるために必要あってこのような形に進化(退化)していったのでしょうね。


そもそもヨーロッパから日本にやってきたのでどこかで誤解が生じ、クリスマスの頃咲く品種以外も「クリスマスローズ」と呼ばれ日本中に広まってしまったようです。
春に咲く品種も「クリスマスローズ」と呼ぶのは日本だけかも・・・


ヨーロッパでバラに例えられ「ローズ」となったのですが、本当はバラ科ではなく「キンポウゲ科」なんです。
ところで、なんでバラに例えられたんだろう(笑)


切り花の水あがりは悪いです。
お風呂位の温度のぬるま湯を花瓶にたっぷり入れ、まさに私たちが湯船に浸かるように顔だけ出すようにしてあげると良い・・・
などと言いますが一時的にシャッキリと上がったとしても、またしばらくするとぐったりする時はぐったりしますね(涙)
逆に言えば、ぐったりしない時はずっとシャッキリしています。
この差がどこにあるのか、まだ見破れないイガラシです・・・

私の対処方法としては、なるべくクリスマスローズの頭だけが出るような花瓶を選んでいます。
頭を花瓶のフチで支える感じに活けると水がさがる(ぐったり)するまでの時間が稼げるからです。
もちろん水は花瓶のフチから少し下までたっぷり入れます。


花が終わり雄しべが落ち、がく片だけになって子房が育ってきている状態のものはぐったりしにくいです。
従ってもうクリスマスローズも終盤を迎えている今くらいの季節のものは子房も育ってきているので、比較的ガッツがあるように思います。
あくまでも感覚ですので、科学的根拠はありませんが・・・

少々マヌケ顔ではありますが、がく片の色を楽しむのであれば十分キレイですよね。
がく片だけになるころには色もだいぶ濃くなります。
複雑でステキな色ですね〜


かなり端折ったな謎解きでしたが、少しでもスッキリしましたか?(笑)


がく片だけの状態↓