包日記

包kurumiフラワーデザイナー五十嵐のブログ

ガラスの器に花を活けようかな。

急に春めいてきましたね。
気温が上がると、涼しげなガラスの器に花をいけたくなります。


今日は間口が広い器を用意しました。
間口が広い器って、初心者の人は苦労しますよね。
花が思った場所に留まらず、器の縁に花が寄ってしまって間抜けな姿に・・・(^^;)
引力には勝てません(笑)
かと言って、ガラスの器に吸水性スポンジ(オアシス)を入れてしまってはガラスの魅力が半減してしまいます。


そんな時のお役立ちアイテムが「花留め」(はなどめ)。
アクリルなどでできた花留めが市販されていますが、売っている店も少ないし、あったところでなかなか自由が効かない。
無いよりマシかもしれませんが、あまり使えません。


大丈夫。
無いものは作れば良いんです!←コレ私のポリシー?です(笑)


ワイヤーを使えば簡単にできてしまいます。


今日は手元に生花用ワイヤーしかなかったのでコレを使います。
生花用ワイヤーは40cmくらいの長さに細切れになっていますので、ホームセンターなどで輪っかになって売っている一本ものの方が作りやすくスピーディーにできると思います。
ワイヤーは素材も太さも色々ですが、水の中に入れて使う時や繰り返し使うのであればステンレス製などがサビにくくオススメです。
太さは使う花の素材に合わせて。
今日は軽い花(重さが)で茎も短めなので#24を使用しています。
軽やかな仕上がりにしたいので極太なワイヤーは見えた時にイメージを崩すので、ちょっと細め。
大輪の花や花びらがやたら多い重めの花、もしくは茎を長く使って活けたい場合は、もう少し太いワイヤーでないと花を支えることができずに変形してしまうので用途に合わせて素材と太さを選ぶと良いと思います。


ワイヤーをテキトーにもじゃもじゃっとします。
立体的になるようにするのがコツ。
今日は細切れワイヤーなので、このもじゃもじやをたくさん作って繋げます。
もじゃもじゃを細かくし過ぎると茎が入らなくなるし、大きすぎると茎が動いて役目を果たしませんので適度なもじゃもじゃ感で。




今日は器の縁にリースっぽく花を配置したいのでサークル状にしました。










でき上がったた花留めを器に固定します。
固定と言っても、ガッチリとめなくても大丈夫。
花が入ってくればいつの間にか固定されてきますので、花を活けている最中に動かない程度で大丈夫。







器に水をはって花を活ければ完成です。
ワイヤーは見えてしまっても、アクセント的なデザイン効果があります。
今日のような草花をメインとした素材ではびっちり密に入れるよりも、空間を生かしてそよそよとしたデザインの方が涼しげですね。
今日使用したお花:スノーボール、グリーンベル、クレマチス、オーニソガラム・サンデルシー、アイビー・ピッツバーグ、ミスカンサス(斑入り)


余裕のある方は、器の中にも細工してみてください。
今日はミスカンサスという細長い葉っぱを仕込みました。
キレイな石や砂などを入れても清涼感UPですよ。
ガラスならではの演出です(*^^*)



これから夏にかけて清涼感たっぷりのガラスは活躍する場面が多くなると思います。
このワイヤーで作る花留めは「手持ちの器に合わせた大きさ」「デザインに合わせた形」を自由に作る事ができるのが最大の魅力です。
今まで使えなかった器や花瓶以外のコップやキッチンボウルなどまで使えるようになっちゃう小ワザなのでした。


私はコレを車に積んで配達するのですが、花留めがあるので車に揺られてもデザインが崩れることはありません。
あぁ便利。
水をこぼさないことだけに集中できます(^^;)