包日記

包kurumiフラワーデザイナー五十嵐のブログ

花ですが、何か?

「花」というと可愛いものを想像しますが、植物には申し訳ないのですが咲くと可愛くないものってあるんですよね。


その中の一つ。
ヤナギの花です。

花びらがないので花らしくないのですが、これが花なんです。
写真は赤芽柳。
まだ赤芽柳はマシなのですが、ヤナギの種類によってはイモムシのように見える花もあります。
何度ギョッとさせられたことか(笑)


ヤナギは枝の動きが味わい深くおもしろい植物です。
ですので切り枝は、落葉し枝部分が剥き出しになった冬場に多く出回ります。(夏場に育った新芽が枝として成熟するのが冬という理由もありますが)
葉や花が付いていては枝の動きがぼやけてしまうからです。
つまり葉や花には用が無く、樹形を鑑賞する植物。
こう言うと地味に思われるかもしれませんが、繊細さや、力強さを表現するには、恐るべき威力を発揮します。


わかりやすいヤナギを一つ。
こちらは「レッドウィロー」(右写真)
着色料無し!天然の色です。スゴイ!
まさに枝部分に魅力満載な事がお分かりいただけると思います。
こちらは葉っぱが生えてきました。
これくらいですと、赤と緑のコントラストが可愛らしいですが、もっと葉が育ってくると・・・かわいくありません(-_-;)
そしてもっさり葉が多いしげるとせっかくの赤い枝が見えなくなってしまいますよね。


花や葉が出てくると、あぁヤナギとはしばらくお別れね・・・
とさみしく思う反面、春の訪れも感じます。

春は花の季節。
華々しい(花らしい花?)桜やツツジの季節到来という事です。


ヤナギ達よ、また寒くなったら会おうね。


ちなみに。
ヤナギの花は人間に人気がなくなくても、昆虫達には大人気のようです。
その昆虫達を目当てに野鳥がやってくるみたいですよ。

公園などでヤナギを見つけたら、足を止めて見上げてみるとカワイイ鳥達が枝から枝へ飛び交う姿が見れるかも?